新年を迎え、どことなく春めいた雰囲気になりますが、寒さはこれからが本番です。1月〜2月の厳寒期でも比較的雪が少ない太平洋側では、屋外の鉢や花壇でも乾燥による被害に注意が必要です。
今月はこんな質問が届いています。
「バラは冬に枝を切る」と聞いたので、伸びすぎたモッコウバラを切り詰めました。今残っているのは芽のついていない太い枝や幹だけなのですが、来年花が咲くのでしょうか?
シンビジウムの茎がいつの間にか伸びて、横向きにつぼみが伸びてきます。買ったときは上に伸びていたのですが、このままでよいのでしょうか?
秋にフリージアとアネモネの球根を植えましたが、春にならないうちに芽が出てしまいました。どうしたらよいのでしょうか?
日なたの窓際に置いたシクラメンが、全体的にぐったりしてしまいました。元に戻りますか?
デンドロビウムの茎の途中から芽が伸びて、花が咲くのかと思ったら、根っこのような白いものも出てきました。このままでよいのでしょうか?
昨年の暮れに購入したポインセチアですが、こらからの管理はどうしたらよいのでしょうか?
「庭木に寒肥を与えたほうがよい」と聞きましたが、どのような肥料をどう与えたらよいのでしょうか?
コチョウランを育てていますが、冬に出てきたつぼみが膨らまずに赤くなり、しぼんで枯れてしまいました。
雪割草の苗を展示会で入手しました。庭植えで育てたいのですが難しいでしょうか?
きれいに花の咲いたクリスマスローズを1月に買いました。寒さに強いと聞いたので玄関の外に置いていたのですが、花がすぐに茶色く傷んでしまいました。
モッコウバラは丈夫でよく伸びるツルバラです。他のバラとは異なり、冬に強剪定をおこなうと翌春の開花は望めません。古い枝から春に新しく伸びる枝を切らずにおけば、1年後には開花が見られるでしょう。
モッコウバラの伸びを抑えて開花させるには、花後に剪定を行います。花後であれば、古い枝まで切る強剪定を行っても、その後に伸びた枝に翌年花が咲きます。
シンビジウム
花茎を立てた状態
秋植えの球根には、秋から冬に発芽する種類もあります。ムスカリやフリージア、ラナンキュラスやアネモネなどは、多くが秋〜冬のうちに発芽します。仙台近郊では、寒さで葉が傷む場合がありますので、鉢植えの場合は霜が直接降りない軒下や樹木の下で管理したり、花壇に不織布をかけるなどして保護すれば安心です。
霜柱を防ぐため、株元をバークチップなどでマルチングしたりするのも有効です。
デンドロビウム
デンドロビウムの高芽
ポインセチアはメキシコ原産で寒さに弱いので、冬から春までは室内の日当たりのよい場所で管理します。冬の間は、ほとんど肥料を必要としません。土の表面が乾いたら、水を与えておきましょう。
仙台では5月頃に植え替えを行い、戸外に出すことができます。この時、茎を全体に切り戻しておくと枝数が増え、大株に育てることができます。
寒肥は、通常1月〜2月の樹木の休眠期に施します。春の芽吹きや春から初夏に成長するための栄養源となり、基礎体力を作ります。油かす、鶏ふん、骨粉などの微量要素を含む有機質肥料や、土質をよくする堆肥や腐葉土と同時に施すとよいでしょう。
樹木の場合は、木の枝先の真下に当たるあたりに根の先端があります。樹冠の下付近に3〜4箇所、深さ30cm程度の穴を掘るか、円形に溝を掘って施します。休眠期なので、多少根が切れても構いません。
コチョウランの花芽がしぼむ場合、まず考えられるのは温度や湿度の不足、空気の滞留です。開花させるには、最低温度15℃が必要です。加湿器を使用したり、鉢の近くに濡らしたタオルを干すなどの工夫で室内の湿度を上げ、居間など人の出入りが多く、空気が流れる場所に鉢を置くなどの対策を行います。
また、水やり過多による根腐れでも同じような症状が見られます。鉢を揺らして株元がぐらついているようであれば、根腐れを起こしている恐れがありますので、春に植替えを行いましょう。
雪割草
雪割草(スハマソウ)
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